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人口

」に関係する書籍

著書名 データブック 人口 (岩波ブックレット)
著者名西川 潤
出版社 岩波書店
ASIN 4000094335
装丁 単行本
価格 ¥ 504

読後感想

概要:
本文:

著書名 日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト (幻冬舎新書)
著者名古田 隆彦
出版社 幻冬舎
ASIN 4344980840
装丁 新書
価格 ¥ 798

読後感想

概要:違和感の根源を突き止めよう!
本文:この本では、人口生態学という、いわば異端の立場から、
現代日本が直面する「人口減少」問題をさまざまに論じている。

こうした姿勢は、政府やマスメディアの作り上げた
「人口減少=少子・高齢化」という「常識」に浸っている人には、
激しい違和感を与えるようだ。

ネット上の書き込みの中にも、序章の「人口減少社会の十大誤解」だけを読んで、
強い拒否感を抱き、1章以下を放り投げた、というものがある。

「もったいない」と思う。なぜ違和感の根源を突き止めないのだろうか。
ミステリーの冒頭だけを読んで、謎解きを放棄するのはアホでしかない。
それとも、口当たりのいい薬だけに慣れて、苦い薬は受け付けないのだろうか。

少し我慢して、この本を読み通せば、必ずこれまでとは違った視野で、
現代社会を見られるようになる、と思う。


概要:新しいエピステーメーの展望だ!
本文: この本は「パラダイム(思考の枠組み)」の転換というより、「エピステーメー(時代精神)」の組み換えを主張しているのではないか。
 表層的に読むと、序章の「定義を変えれば、子どもは増え、老人は減る」などという、ラディカルな主張につい目を奪われて、その奥にある本質的な論旨を見逃すことになる。
 2章以下を読んでいくと、「人口容量」「人口波動」「人口抑制装置」といった用語を通じて、人口問題はあくまでも素材であり、その背後にある日本人の歴史、さらには人類の歴史が浮かび上がってくる。
 とりわけ、10章で展開される「文明の推移と展望」を読むと、人口問題はまさしく文明の問題であることがよくわかる。長期的な人口動向を展望するには、デモグラフィック(人口統計学)な数字よりも、人類と世界との関係を変える「エピステーメー」の動きに注意を払うことが必要、ということだろう。
 人口問題といえば、数量分析に偏りがちな、昨今の社会学や経済学を超えて、よりマクロな文化・文明論的視点を提供している点で、新しい学問の方向を示唆している。



概要:パラダイムのシフトにもほどがある
本文:25〜75才を成人とし、それ以下を子供、それ以上を老人とすれば良い。そうすれば、子供が増えて老人が減る・・・というなんとも奇異な発想で最初から真剣に読む気が失せた。
社会学者だからといって、大学の教授という立場の人がこういう考えをもつことに驚いた。
生産性をあげるためには人口が減少してもコンピューターやロボットを活用すれば済むことだという考えも、なんとも古めかしい。
読後に疑問ばかりが残る内容であった。

概要:けっこう常識的なことも言ってます
本文:人口減少社会に入った日本社会。「このまま行くと日本人は22世紀絶滅する」?
・・・そんなこたぁない。というのが本書の立場で、ある意味至って常識的な議論です。

日本が平和に人口減少に入ったということは、慶賀すべきことでもあります。
野放図に人口を増やした結果、戦争や飢饉という悲惨を迎えねばならなかった文明も多いわけですから、
日本が豊かさを維持したまま平和に人口減少モードに入ったこと自体、誇ってよいことだと思います。

どのみち、工業文明によって大幅に拡大した地球の「人口容量」が限界に近づいているのは確かです。
当面は、「粗放な工業」を「精緻な工業」に進化させることでエネルギー効率を向上させていくしかない。
その文明の新しい局面を拓いていくのは、まさに日本であるという点は同感です。

人口減少は、別に悪いことではないです。
人口拡大期に適合した古い制度・システムを修繕するのがちょっと大変なだけです。
でも、人口が減ることで、日本を総体として暮らし良くすることは可能ですし、そうする知恵が日本人にはあると思います。

概要:人口減少社会に不安を持つ人にとって救いの書
本文:日本の人口は2004年をピークに減少に転じ、
今後はそれに伴う経済力の低下や年金制度の破綻が心配されている。
しかし、本書では人口が減ってもGDPを維持していく事は可能であり、
人口が減るぶん一人当たりの所得は増えて生活はむしろ豊かになると主張する。
高齢化の問題についても著者の考え方に従って計算すれば、
一人の老人を養う生産者の数は2010年の2.3人から2030年の3.2人へと、
楽になるというのだが、これは今まで65歳以上を老人としていたのを、
75歳以上に引き上げた場合の試算であり、これには反対意見もあるのではないだろうか。

石器時代から現代まで、人類は何度かの人口減少を経験しているが、
それは文明の発展にとってはむしろ必要な段階であり、
また人口減少によって実際に生活が豊かになった歴史的実例を、
江戸中期の日本や中世末期の英国を例にとって説明している。

これからの人口減少社会に不安を持つ人にとって、
本書は大いに救いになるだろう。
少々楽観的すぎるという批判的な意見もあるかもしれないが、
すでに日本の人口容量は限界に達しており、
人口が減る事自体は決して悪い事ではないと認識を変えさせてくれる。


著書名 「人口減少経済」の新しい公式―「縮む世界」の発想とシステム
著者名松谷 明彦
出版社 日本経済新聞社
ASIN 4532350956
装丁 単行本
価格 ¥ 1,995

読後感想

概要:少々読みづらいかもしれません。
本文:いよいよ日本の人口も減少する過程に入り、各マスメディア等でも問題として取り上げられる事が多くなってきました。

今後の日本は「人口減少」が大きな社会問題になると言われ、それらは多く場合悪いことの様に伝えられてます。

しかしながらこの本に書いてあることは、その状態は必ずしも悪いことではなく、その人口減少にあった政治や、企業の活動の仕方があるということです。

人口減少を社会問題として悪い方ではなく、その事実を受け止めて今後どのような日本にするのかを考えるのに参考となる本です。

裏付けの資料として各データ等が多いので、論文の様に感じて少々読みにくい部分があるのが難点です。

概要:まるわかり。そして冷静な分析
本文:「人口減少経済」という、
ともすると悲観的、感情的に分析がされそうな題材について、
非常に冷静な視点、信頼できるデータを用いて、
納得が出来る分析を行い、それをわかりやすく説明してくれている。

人口減少によって確実に経済は縮小する。
という前提に基づき、悲観的にならず、
「ではどのようにすればHAPPYになれるのか」
という分析はすばらしい。そして生産的だ。

もちろん「経済を縮小させないためには」
という観点で記述された本もすばらしいと思うが、
本書のような観点の分析はリスクヘッジの面では必ず必要。

私たちが結局求める結果は、「HAPPYであること」
そのために何が出来るかの一つの視点として本書は新しい世界を見せてくれるものだと思う。


概要:議論の前提を見直した方が良いのでは?
本文:著者の現状認識が、現実とずれてしまっている様に
感じるので、
図版を多用した解説がいかにりっぱであろうと、
「ちょっと違うな」という感覚を払拭できないで
います。

本書では、BRICS諸国の台頭、外国人労働者の大量流入
という現実を考慮に入れていません。
老齢化を議論するとき、この2つは無視できないでしょう。

例えば、私が住む滋賀県では、ブラジルなどから来られた
外国人の人口比率が10%に迫る自治体も珍しくありません。
人口問題は、地方都市で何が起きているか、実際に見て回ら
れた上で議論をした方が良いと思います。

概要:人口問題のタイムリーな啓蒙書
本文: 本書が出版された歴史的な意義は次の二つの意味で絶大です。第1に人口減少問題の重要性について、問題の所在を広く国民に知らしめた。第2に、多くのケインズ主義経済学者の人口減少問題に関する楽観論、これまで支配的であった楽観論がある意味で間違いであることを明らかにした。
 もっとも、マクロ経済学的な視点からみると、いろいろ問題はあります。著者がどのような経済モデルをふまえて経済を認識しているのか(ケインズ主義か、新古典派か)、推論の背景にどのような経済成長モデルを持っているのか、等の疑問がある上、開放経済の視点がほとんど抜け落ちているという致命的な欠陥があります。また、前提や結論には、異議を唱える余地もあります。
 しかしながら、こうしたことは、人口問題の存在を日本人に知らしめたという本書の社会的貢献を何ら損なうものではありません。
 今年から出生率が2.05に急増したとしても人口減少が止まるには2世代(60年)近くかかるでしょう。本当は、30年前にこのような本が読まれていればよかったのですが、本書が30年前に出版されていたとしても、人口学が甚だしく貧困な日本では、全く売れなかったと思います。
 3ヶ月先、1年先のことしか考えられない大部分のビジネスマンや経営者も、そして出産適齢期にある女性軍も、たまには30年先から現在を眺めてみてはいかがでしょうか。本書から多くの教訓が得られることでしょう。


概要:多様化?
本文:人口減少経済を語るキーワードは「多様化」とのこと。
しかしながら将来的に現実化する可能性が高いのは「多様化」よりもむしろ「過度なレベルの二極化」ではないか。
すなわち今後さらに増えるであろう(と予測されている)余暇時間と所得の増加の二つを同時に手にする層と両方とも失う層とに二極化が過剰に進む可能性の方がはるかに高いのではないか、と思われた。
競争が激化する社会において、敗者にはリターンマッチの権利が保証されてしかるべきと考えるが、この国の改革論議で現時点においても将来的にもそのようなリターンマッチを含めた広義の「セーフティネット」の類が真剣に検討されているといった話は、少なくとも評者は聞いたことがない。
筆者の指摘するように人口減少経済がもたらすであろう各種の問題に「適切に」対処すれば恐れることはないということになろうが、この国は首相からして郵政民営化に見られるように成果があるのかどうかもわからない改革(改悪?)断行のため国民に「痛み」ばかりを強いるのみで、自ら率先して痛みを甘受しようという姿勢は皆無であり、このような無責任体質にかぎって後継首相にもしっかりと受け継がれるだろう(逼迫する財政状況に応じた議員定数の適正化や議員歳費はおろか議員年金についてすらまともな対応がなされないのだから当然か。)から、やはり「見通しは限りなく暗い」というべきだろう。
ともあれ「多様化」の中にあって「行政の多様化」は回避せねばならぬというのはごもっとも。少なくともこの点は各省庁の予算査定に携わったであろう「元主計官」の言説なだけに、紙幅は極めて少なかったものの妙に説得力があったことはたしか。但し、「行政の多様化」すなわち「各省庁の権益拡大」指向を押さえ込むことがどの程度現実的なことか否かはこれまた「元主計官」であれば当然重々承知のことと思われるのだが。

著書名 人口学への招待―少子・高齢化はどこまで解明されたか (中公新書)
著者名河野 稠果
出版社 中央公論新社
ASIN 4121019105
装丁 新書
価格 ¥ 903

読後感想

概要:少子化問題をイデオロギー論争にしないために
本文:イデオロギー論争になりがちな「少子化論争」を事実に基づいて議論するために必要な情報がこの本には詰まっている。
我々は合計特殊出生率や平均寿命や生命表の意味をどれだけ知っているか。期待こども数と出生率の関係を知っているか?
最低限、この程度の知識がなければ、少子化問題に口を出す資格はないと思われる。

概要:食料、経済、医療、民族的風習から性のあり方まであらゆることを視野に入れて考える人口学のおもしろさ
本文:地味な学術入門書に見えるが、内容は数学的な推計の議論から、経済学や社会学、農業・医療・福祉・教育・宗教・思想等ありとあらゆる学問分野を動員し、人間の未来を描き出している驚愕の書。晩婚、非婚、避妊、人工妊娠中絶、あるいはセックスレスによる出生率の低下P.181により、2055年の日本は65歳以上の高齢者が4割を超える超高齢化社会に突入p.246。日本は先進国の中で最も中絶が多く、出生数の27.2%に当たる年間約23万人もの胎児が中絶されているといったショッキングな話p.160や、家事を主婦に押し付ける国では明らかに出生率が低くなっているp.206ことなど、社会のあり方を議論する材料となる数字が満載。ほとんど全ての説明が数字で裏付けられているので、非常に説得力がある本。人口に関しては、私達がいかに偏見を抱いているか解かる。

著書名 2020年の日本人―人口減少時代をどう生きる
著者名松谷 明彦
出版社 日本経済新聞出版社
ASIN 4532352614
装丁 単行本
価格 ¥ 1,890

読後感想

概要:レベルの違いを痛感した一冊
本文:

著書名 [図説]人口で見る日本史
著者名鬼頭 宏
出版社 PHP研究所
ASIN 4569692044
装丁 単行本(ソフトカバー)
価格 ¥ 1,470

読後感想

概要:歴史人口学、少子化問題のわかりやすい入門書
本文: 本書は歴史人口学さらには少子化問題のとても分かりやすい入門書だ。まず前半では、増加と停滞を繰り返してきた日本の人口推移を振り返り、どのような要因によって人口が増減するのかを素人にもわかりやすく解説しながら、日本の歴史を通して、縄文文化、水稲耕作化、経済社会化、工業化の4つの人口増加の波動があったことを明らかにする。そして後半では、明治以降の工業化がどのように影響して人口を増加させてきたのか、またどんな要因が働いて、現在問題になっている少子化・人口減少の局面が現れたのかについて説明した後、最後に日本および世界の今後の人口推移を予想する。

 特に納得したのは、先進国でも国によって少子化の傾向が違う点についての説明だ。工業化にともない農村を離れた人々が都市に集まり核家族を作った際、前近代に大家族(日本の直系親子が同居するイエ制度や南欧・東欧の兄弟夫婦も同居する合同家族など)が一般的だった社会では、男女間の役割分担が旧態依然のままでかつ、同居家族からの子育て支援が得られなくなったため、女性労働力率が高くなると出生率が下がっていった。対して古くから核家族が多かった北海沿岸地域では、コミュニティや国からの核家族への育児支援が早くから機能し、現在では女性労働力率が高くなるほど出生率が上がる傾向にあるという。そこから、日本がとるべき少子化問題への対策が、ジェンダー間の役割分担意識を変えていく努力と、子育てを支援する社会制度の整備にあるということがよく理解できた。

概要:地球の将来は明るいのか?
本文:なかなか怖い本です。何が怖いかと言うと、日本を含む地球の将来が怖いのです。
日本の場合での最大人口は
縄文システム    26万人
水稲農耕化システム 700万人
経済社会化システム 3200万人
工業化システム   12778万人
だと推定している。種々な資料を用いた論理的な計算、また歴史に基づく感染症の発生や温度変化に基づく飢饉や不作、社会体制の中における出産率や死亡率および寿命の変遷。
そして現在の少子高齢化。身近な日本で今後どのような人口動態を示して行くのか、自分の子どもあるいは孫やひ孫の時代に起こる変化はどうしても明るいものとは思えないのが率直な感想である。

著書名 人口経済学 (日経文庫)
著者名加藤 久和
出版社 日本経済新聞出版社
ASIN 4532111609
装丁 新書
価格 ¥ 1,050

読後感想

概要:人口から見る日本経済
本文:

著書名 人口減少社会の設計―幸福な未来への経済学 (中公新書)
著者名松谷 明彦, 藤正 巌,
出版社 中央公論新社
ASIN 4121016467
装丁 新書
価格 ¥ 798

読後感想

概要:今、何をなすべきか
本文:まえがきで著者が述べている幸福へのキーワード
消費、国際分業、地域社会、都市設計、医療制度
この意味が分かれば行動をベターな方向に転換していけるでしょう。

概要:人口減少を是とし、意識の切り替えで国の行く末を計画する
本文:大蔵省主計官・官房審議官を経て政策研究大学院教授に転じたという経歴は、国家のこれまでの政策を熟知するのに十分であろうし、その上で2002年時点の状況を眺めさらに将来を予測している。特に2006年に日本の人口がピークを迎えると予言したが、2005年に行われた国勢調査の結果とほぼ一致している。著者は職歴から過去の政策とそれに乗った日本企業の今までの流れに対し、これからは官僚や経営者の政治・経営哲学を改めることで人口減少でも日本という国と国民が豊かに暮らせるだろうと提言している。
また著者は基本的に労働力の外からの流入の必要性はないと判断しているようで、第1次産業・第2次産業ともその分を機械化と大規模農地集約で補助できると述べている。
 あえて欠点をあげるならば、著者は2030年になれば団塊の世代がこの世を去って若年世代の重石にならないという前提で日本国の設計を考えており、その過渡期30年の対策については統計予測のみで深く追求していない点である。また日本人と欧州人の生活に対する思想の差をほとんどない前提で日本の地域社会を考えている。過渡期30年の対策こそが、次の世代が豊かに暮らすための必要条件と思われるので、その点に的を絞った著書を続編として望むところである。

概要:失業者の発生をどう考えるのか
本文:本書の内容は、人口減少社会においても豊かさを実現するための、ある意味、耳障りの良いシナリオを提示する一方で、多くの違和感を読後に残した。特に、ハロッド・ドーマーの動学的なモデルを使用しながら、時間軸的な経路が全く見受けられない。このシナリオが実現する過程では、例えば、経営困難な企業へのハードランディング的な対応や、農業の生産性向上についての言及などから見て、多くの失業者が発生することも予見される。しかしながら、その点には目をつむり、最終的に雇用の場に生き残った者の賃金水準の向上といった、耳障りの良い部分のみを強調することには疑問を感じる。加えて、著者の援用するハロッド・ドーマーの成長理論では、完全雇用を実現する経済成長(自然成長率=保証成長率)には、政府の持続的な関与が必要(いわゆる「ナイフ・エッジ」論)とされており、長期的な安定を保証するものではない。
なお、著者の求める人口減少社会の最終的な姿は、欧州モデルにあると思われるが、その場合であっても、日本経済のダイナミズムが失われ、商品の陳腐化や社会階層の固定化といった、その悪い面だけが実現してしまう恐れはないのだろうか。また、日本的な長期的・安定的雇用システムを失うことは、日本企業の競争力を大きく損なうような気がしてしまうのは、私だけであろうか。欧州的な豊かさの実現は、それはそれで一つの目標・理念となろうが、そこに至る過程があまりにもシバキ主義的であれば、とても賛同し得るものではない。

概要:この本が活かされれば星5つにできますが・・・
本文:どうも、世の中を見ているとそうではなさそうなので、星1つ減点しました。

本書は、人口減少社会とは何か、と言う根本的な疑問に対し、最新の統計を基にした数理モデルを用いて答えています。
それによれば、人口減少社会は必ずしも悲観すべきものではなく、やり方次第で豊かにし得る社会であることが、頭では理解できます。

しかしながら、世の趨勢を見ていると、本書の見方は、少数派の見解に過ぎない、と言わざるを得ません。
豊かさの基準、豊かな暮らし方、本書の見解と一般世論の間には、大きな、埋め難い溝があります。
本書は、イタリアの事例を示していますが、イタリアと日本、どちらが豊かかと問われたら、何人が「イタリア」と答えるでしょうか。

人口減少社会は不可避です。不可避であることを前提に、社会のあり方を変えねばなりません。
その考え方自体を否定するつもりはありませんが、今の社会のあり方をどうやって改めるか、と考えた時、言葉に詰まってしまいました。


概要:人口減少とその経済政策
本文:急速な高齢化にどのような対応をすべきか提示している。
日本は2006年以降、人口減少および高齢化の問題が深刻になる。
ヨーロッパを例に適切な方向性を説く。
ただ、急速な人口減少に日本が上手く対応できるかは疑問が多いか。

著書名 人口から読む日本の歴史 (講談社学術文庫 (1430))
著者名鬼頭 宏
出版社 講談社
ASIN 4061594303
装丁 文庫
価格 ¥ 1,008

読後感想

概要:日本の人口変動には4つの波動があった
本文:本書は、歴史人口学上の史料が最もよく残っている江戸時代の分析に最もページが割かれてはいるが、タイトルの通り日本史全体を通した人口変動の見取り図を示している。一万年にわたる日本列島の長期的な人口趨勢を眺めると、それは直線的な増加を示していない。そこに認められるのは増加と停滞を繰り返す波動、すなわち、縄文文化、稲作社会化、経済社会化、工業化という4つのサイクルである。

このうち経済社会化サイクルというのはわかりにくいが、15〜17世紀の人口増加を指しており、同じ時期に進んだ貨幣の浸透・社会の市場経済化と密接に関連しているという。人口増加の主要因としては、荘園制下の隷属農民が自立し世帯を持ったことによる出生率アップがあげられている。これを農業経営の側面からみると、生産意欲に欠ける多数の隷属農民の労働に依存した名主経営が解体し、惜しみなく働く家族労働を主体とする小農経営へ移行したということになる。その後、18世紀に入ると増加は止まり停滞局面へと移るのだが、そのプロセスを分析した著者は、飢饉等による積極的制限(いわゆるマルサスの罠)ではなく、当時既に出生制限が普及していたことからみて、産児調節等による予防的制限だったとする。そして、こうした予防的措置によって、人口は停滞しながらも、一人当たり所得水準の維持あるいは向上が可能になったという。ところで21世紀初頭の現在は工業化サイクルの増加から停滞の局面へと移る曲がり角にあたるのだと思う。それゆえ少子高齢化の流れも、人口は停滞・減少させても生活水準を維持したいという思いから生じているのだと思うし、そのマイナス面を強調するのではなくプラス面を見るべきだろう。

最終章で著者は、工業化サイクルが成熟段階に達しつつある今、地球環境やエネルギー問題を考えても、いかにして工業化開始時期の違いによる先進国と途上国との人口増加率の格差を縮め、世界人口を静止状態に導くかが最重要課題だと述べているが大変同感した。

概要:日本列島の8千年の人口変化が眺望できる遠大な本
本文: みなさん、人口問題を真剣に考えましょう。

 驚きました。

 壮大な気分で日本の60万年の歴史に思いをはせることができました。

 60万年前くらいに日本列島に人が住み始めたらしい。
 
 16,17ページの表1は圧巻。まさに8千年の人口史が一望できます。

 今から8000年頃前に始まった縄文時代は狩猟採取生活を基調としたため、人口は2万から最高で26万人くらい。4000年ほどかけて24万人増えただけである。狩猟採取生活の生産力の限界を思い知らされる数字です。ところがこれが「環境の人口支持力の限界」で、気候の変化と乱獲、免疫のない疫病の流行で一気に7万5千人に激減する。人口は自然に増えるものと思っていた私の頭をガーンと1発食らわして次に進む。1347年から4年間アジア・ヨーロッパに猛威を奮ったペストでさえ人口の3分の1から4分の1の減少だったはず。
 
 弥生時代の水稲農耕生活の始まりとともに人口は飛躍的に上昇し、1800年前には59万人、奈良時代451万人、平安末期には684万人と急増していく。

 第3の波は14,5世紀に始まった経済社会化システム。室町時代に始まった市場経済の展開。1823年には3258万人に達する。

 第4の波は19世紀から始まり現代まで続く工業化システム。最高潮は1億2778万人におよぶ。

この後の後退予想がすざまじい。2050年には1億50万人まで減少し、2100年には6734万人にほぼ半減するという。

昔は男性の方が長命だった。大正まで男性は死の直前まで働き続けていた。(p.232)

未来への提言があまりにも弱いのが残念。



概要:人口の研究は歴史学の基盤ではないでしょうか
本文: 人類史を知るには、人口を知ることがそれ以上のことを知るための条件であると思う。この本は日本列島に住んでいた人々の数とそれを推定する方法を述べている。
 日本列島の住民総数は、新石器・縄文〜弥生時代の一万年程の間は、せいぜい数万人から数十万人レベルであったが、国家らしき集団が形成された時期に激増し、今から1000年ほど前の平安時代には数百万人規模となったらしい。500年ほど前にまた激増し2-3000万人規模になった後、江戸から明治時代初期まではあまり変わらず、二十世紀になってから急増し、一億人規模となった。
 人口推定方法は、古文書が中心で、それがない程古い場合には、考古学的方法による。学問としてはあまり進んでいないようで、宗門人別改帳に基づく有力な解析が一部で行われている程らしい。
 人口に関して、分布や変化や移動や分類など多様な面から、また時系列的に、合理的な考察によりデータが蓄積されていく事は、学問としてはとても大事なことだと思う。歴史における部分的発見に基づいて想像力を働かせた憶測を多弁することもそれはそれで面白いけど。

概要:人口という切り口でここまで迫れるのか!と驚いた
本文:一定の年齢に達したら、結婚して子供を生むという行為は、人間の基本的な
営みであり、時代が変わってもそうした基本的な部分は変わらない、こうし
た暗黙の前提がいかに根拠がないかよくわかる。皆が婚姻を志向する社会は
たかだか400年前の17cに形成されたものだ、という。
「伝統的なもの」を否定するわけではない。それはもっとしなやかなものだ
ということだろう。ルイス・フロイスの『ヨーロッパ文化と日本文化』を読
めばそれがよくわかる。
人口というデータから何が見えてくるのか、実に洒落た一冊である。
著者は元CIAの分析官だったりして(W

概要:書店で目についたので購入しました
本文:同書を読んで歴史人口学という学問があることをはじめて知りました。前半は19世紀までの人口変化とその間の諸条件との関連性について、後半は江戸時代から現代について書かれている。私自身が歴史については無知な人間であるため、細かい数値に関する記述や参考としている資料についての記述等は興味がないので読み飛ばしてしまいました。興味深く読んだところは江戸時代の結婚、出産等について書かれているところや現代の人口停滞や少子化について言及されているところでした。しかし後者についてはページ数も少なく私にとっては物足りなさを感じました。

著書名 Excelで学ぶ人口統計学
著者名和田 光平
出版社 オーム社
ASIN 4274066584
装丁 単行本
価格 ¥ 3,990

読後感想

概要:人口統計の、数少ない啓蒙書。
本文: 現在の日本では数少ない、人口統計の解説本である。日本では指標や統計は「誰か」が用意するものであり、合計特殊出生率など指標の算出方法自体についての解説は弱い。また日本では人口統計の注目度は低く、そのことに起因する誤解も多い。一例を挙げると、レビューにもあるように「生涯未婚率の計算方法は間違えている」という批評がある。しかし国の研究所に問い合わせたところ、本の記述は正しい。これは人口統計の正しい知識が浸透していないために「何を分析する指標か」についての先入観から誤解を生じている。こうした例は、実はかなり多い。
 人口統計に限らず、統計は「どのような統計・調査から、どのような処理をして」分析をするかは重要である。本書は人口統計の専門家により丁寧に解説されており、人口統計についての誤解・誤算が消えることを期待している。

概要:こんなものか
本文: 内容は、簡単であるが、その分間違いもあっていいことにはならない。気が付いた限りでは、P65に生涯未婚率を45〜49歳、50〜54歳の未婚率の算術平均として算出している。統計以前の話であるが、単純に%の平均は、そのようには出せないということは、常識である。その他誤り多数、読者は気をつけて読まれたい。

概要:人口統計学の入門書
本文:人口に関連する社会問題が世間を賑わす一方で、学問として体系的に学べる教科書は意外と少ない。
人口という名を冠する教科書はあるが、共著であったり、人口以外の様々な要因とともに説明されてい
たりするので、一般的にわかりにくいものが多い。しかし、この本ではその弱点はクリアされている。ま
ず、予備知識は一切必要ない。安定人口のところで多少、数式展開を必要とするが、簡単な微積程度
で十分だし、万が一できなくても問題はない。次に、Excelですべてが計算できる。その上、具体的にど
このデータを使って、どのようにExcelを使えばいいのかも詳細に書いてあるので、計算の再現、応用が
容易である。最後に、この本は独習可能であり、人口統計学を順序だてて一通り学べるということである。
本書は人口学の基礎を学ぶ上で良書であると言える。